うずうずとはAbout uzuuzu
高校生と地域をつなぐ、マッチングプラットフォーム。
高校生の「やってみたい」と、地域住民や事業者の「助けて」をつなぎ、
互いの学びの機会として提供します。
「高校生活で、何かはやってみたい」「人の役に立ってみたい」
漠然とした気持ちを抱える高校生がいる。
一方で、「若者に助けてほしい」「高校生と一緒にチャレンジしたい」
と考えている人もいる。
「何者になりたいか」はわからなくて大丈夫。
白河で、誰かに求められる体験、してみませんか?
設立の背景Background of uzuuzu
ひとりの人間の真摯な仕事は
おもいもかけない遠いところで
小さな小さな渦巻をつくる
それは風に運ばれる種子よりも自由に
すきな進路をとり
すきなところに花を咲かせる
ーーー 茨木のり子「小さな渦巻」よりーーー
【白河で私たちが感じてきたこと】
「地域の若者離れ」。福島県白河地域では、少子高齢社会が到来しています。地域の担い手の引退によって、地域の生業・文化・環境を維持する力、新しい活動を生み出す力が衰退しています。しかし、大学がなく、若年層流出する白河地域では、若者が地域社会に参画する機会は限られています。若者からみて、地域は身近な社会ではなく、近くて遠いものです。
そうした中、高校生が取り組む「総合的な探究の時間」における探究のテーマは、若者と地域の幸せな出会いになる可能性があります。自分自身の取り組みたいテーマ、言い換えれば「マイテーマ」を、実際に地域社会の中にある魅力や課題から見つけようとの声かけは、地域にとっても追い風です。しかし、テーマ設定は高校生個人のこれまでの経験に大きく依存します。家庭・学校以外のコミュニティで、自分自身がわくわくする魅力や、どうしても放っておけない課題に出会ったことがあれば、「マイテーマ」を地域から見出すのは容易かもしれません。しかし、15歳までに深く地域との魅力や課題と関わったことのある高校生はごく少数です。
白河に生み出す「うずうず」の仕組み
私たちが目指しているのは、高校生の「やってみたい」気持ちと、地域の人の「力を貸して」が、いつでも出会えるプラットフォームを作ること。ボランティアという行動を通じて、地域社会の困りごとが解決し、高校生には自信と学びが生まれる未来です。
高校生自身がどうしても取り組みたい地域の魅力、あるいは、高校生自身がどうしても放っておけない地域の課題。何かやってみたいという「うずうず」した気持ちが高校生の中に生まれる瞬間は、なんといっても手触り感のある地域社会のリアルな現場にあります。まず地域に飛び込んでみて、やってみる。そうして、自分自身の気持ちに気がつく。そんな高校生の姿を、これまで何度も見てきました。
でもこれまで、白河地域の高校生が少しでも「何かやってみたい」と思ったときに実際に行動できたのは、大きな勇気と経験値のある高校生だけでした。「やってみたい」気持ちが少し湧いたとしても、自分なんかが役に立つのか?地域の人に求められているのか?実経験がないと、わからないからです。
でも実は、地域の大人も、高校生と本音で協働した経験がなかったのかもしれません。若者に、力を貸して欲しい!と素直に伝えることもまた、勇気がいることだからです。
私たちが目指すのは、高校生の「やってみたい」気持ちと、地域の人の「力を貸して」が出会うこと。私たちは、高校生と地域をつなぐコーディネーター。「うずうず」は、いわばユース世代専用のボランティアセンターです。高校生と何かやりたい地域の人の相談に乗ったり、高校生が参加しやすい方法でお知らせします。
白河で創りたい「うずうず」する未来
「うずうず」は、ボランティアを通じて、高校生も地域の人も、そしてコーディネーターも、変わることを目指しています。単なる人足としてのボランティアや、内申点対策のボランティアではなく、本当に若者が参画したい地域のボランティアがあふれる地域。担い手の裾野が広がり、一人一人の人生の可能性も大きくなっていく地域。ボランティアの前後には、対話と振り返りを通して、自分自身のあり方と地域社会のあり方、その両方について考えを深めるお手伝いをします。(これは、アメリカで始まったサービス・ラーニングという学びのあり方です)
「うずうず」をきっかけに、自分自身の気持ちに気がつく。そして、自分自身と地域を変えるプロジェクトが生まれる。地域の生業・文化・環境が、少し豊かになり、高校生の人生も少し豊かになる。机上の空論ではなく、実践から始まる学びのうず巻き(探究学習サイクルとも言います)が、どんどん大きくなっていくことを祈っています。
このプラットフォームは、地域の人・先生・保護者・そして高校生…関わる人が少しづつ、これまでの固定観念を変えて、「やってみよう」という勇気なしには実現できません。どうか私たちと一緒に「うずうず」を育ててくれませんか?
コーディネーター紹介About Coodinators
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湯澤魁Kai Yuzawa
兵庫県出身。高校時代、東日本大震災を機に宮城・福島でのボランティアや神戸での情報発信を行う中で東北の人々に惹かれ、大学進学後も東北に通い続け、白河市に移住。未来の準備室スタッフとして高校生の居場所づくり・地域参画に取り組んでいる。
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後藤ゆうYu Goto
千葉県出身。高校生の時に一人旅でふらっと訪れた白河の歴史や文化、人の面白さに触れ、一目惚れ。大学進学までのギャップイヤーを白河で過ごしつつ、人類学・社会学の思考を深めていきたい。趣味はボルダリング、映画鑑賞、アイヌ語、野菜栽培、etc。
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榊裕美Hiromi Sakaki
青森県八戸市出身。大学在学中に震災ボランティアで福島と出会う。海の男たちに魅かれ、子どもたちに生産現場の想いを伝えたいといわき市でお魚の会社を起業。現在はフリーランスとして、福島県内各地で地域コーディネートの活動に取組む。
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久保慶太郎Yoshitaro Kubo
神奈川県藤沢市出身。横浜市立大学4年生。大学時代、休学し、NPOカタリバのインターンとして福島に飛び込む。そこで未来の準備室と出会い、高校生と地域のコーディネートについて実践したいと思い、大学に通いながら横浜と白河の2拠点生活を続ける。
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鈴木冴佳Saeka Suzuki
白河出身、白河高校OG。大学では西洋美術史を学び、現在は白河でアートに気軽に触れられる仕組みが作れないか模索中。高校生の頃から通っていたEMANONで、今度は高校生のみんなを迎えるのにワクワクしている毎日!!
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青砥和希Kazuki Aoto
福島県矢祭町生まれ。一般社団法人「未来の準備室」理事長。双葉町にある東日本大震災・原子力災害伝承館で伝承・教育・コミュニティデザインについても研究と実践をしています。趣味はDIYと写真鑑賞。
運営団体紹介About us
未来の準備室
福島県白河市を拠点に活動する一般社団法人です。高等教育機関のない地域課題の解決に向けて、2015年に事業を開始したコミュニティ・カフェ EMANONでの実践・研究を核に、キャリア教育やまちづくり、地方創生などの分野で事業を行なっています。
事業紹介
高校生びいきの古民家カフェ「EMAMON」
地方都市の高校生のためのサードプレイスを運営しています。
2015年、高校生のためのサードプレイスをつくるための団体「EMANON準備室」を設立。約1年間をかけて、白河市中心市街地にある築90年の古民家をリノベーション。「高校生びいきの古民家カフェ」として、日常ひとときを過ごす場所として、地域内外の人とつながる交流拠点として、地域情報があつまる地域の関係案内所として、活用されています。